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Infectious disease

感染症

小さいこどもと感染症

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中で免疫をもらって生まれてきます。しかし、生まれた後だんだん免疫は少なくなり、生後半年を越える頃にはいろいろな感染症にかかりやすくなります。さらに保育園や幼稚園に通うようになるとお友達と接触する機会が増え、色々な感染症にかかる事も多くなります。一度に複数の感染にかかるケースも稀ではありません。
5~6歳頃まで、様々なウィルスや細菌感染を繰り返しながら、少しずつ免疫を獲得して成長していきます。
当院では、当地区の感染症流行状況や家族内の感染状況を参考に、子どもの年齢、発熱の出方、鼻汁や咳、嘔吐等の出方、他の症状の有無などから病気を推測し、診察所見と必要に応じて採血や迅速検査等を組み合わせて、出来るだけ正確な診断、患者さんにあった治療が提供できるように心がけています。

代表的な感染症

子どもの感染症は、大きくウイルス、細菌、(一部真菌感染)があり、それぞれたくさんの種類があります。ウイルスだけでも人に病原性があるものは数百種類あるといわれていますが、迅速検査で判明できるのはほんの数種類だけです。
当院で迅速検査できる感染症(医師の判断によります):インフルエンザ、アデノウイルス、溶連菌感染症、RS、ヒトメタニューモウイルス、コロナウイルス、ノロウイルス(症例限定)、水痘帯状疱疹ウイルス、マイコプラズマなど代表的な感染症について、感染しやすい時期、感染経路、症状などをお示しします。年齢などによりかかりやすい感染症は異なります。

インフルエンザ:予防接種あり
特に注意すべき時期 秋から春先にかけて(以前は冬場に流行する代表疾患でしたが、近年温かい時期も増加しています)
主な感染経路 飛沫感染、接触感染、一部空気感染
症状 発熱、咳、のどの痛み、倦怠感などの症状で、発熱は通常の風邪に比べると高熱になる傾向があります。 発熱後6時間以内では当院の迅速検査に反応しない場合があります。
アデノウィルス感染症
特に注意すべき時期 春から夏にかけて(近年は1年中みられます)
主な感染経路 飛沫感染、接触感染
症状 数日にわたる高熱(約5日間、上下する熱)、鼻閉、いびき、結膜炎、嘔吐、下痢など
溶連菌感染症
特に注意すべき時期 通年(夏にピークが来やすい傾向があります。)
主な感染経路 飛沫感染、接触感染
症状 発熱、(強い)喉の痛み、嘔吐、発疹など
RSウイルス感染症
特に注意すべき時期 通年(以前は冬場に流行する代表疾患でしたが、近年は夏場にもよく流行します)
主な感染経路 接触感染、飛沫感染
症状 (多量の)鼻水、鼻閉、咳、ゼイゼイ、発熱など、特に半年未満の赤ちゃんで哺乳量低下に注意が必要
ヒトメタニューモウイルス感染症
特に注意すべき時期 2月~6月頃
主な感染経路 接触感染、飛沫感染
症状 発熱(約5日間)、強くてしつこい咳、ゼイゼイ、鼻汁など
ヘルパンギーナ・手足口病
特に注意すべき時期 夏に多い(一部の手足口病は秋まで)
主な感染経路 飛沫感染、糞口感染
症状 発熱、(強い)喉の痛み、手・足・口・お尻の発疹・水疱
コロナウイルス感染症:一部で予防接種あり
特に注意すべき時期 通年
主な感染経路 飛沫感染、接触感染、(一部空気感染)
症状 発熱、咽頭痛、咳、鼻汁など(株によって異なる)
ノロウイルス感染症
特に注意すべき時期 冬に多い
主な感染経路 接触感染、経口感染
症状 嘔吐、下痢、腹痛、発熱
ロタウイルス感染症:予防接種あり
特に注意すべき時期 冬に多い
主な感染経路 接触感染、経口感染
症状 嘔吐、下痢、腹痛、発熱
水ぼうそう:予防接種あり
特に注意すべき時期 通年
主な感染経路 空気感染、飛沫感染、接触感染
症状 軽度の発熱、水疱性の発疹
おたふくかぜ:予防接種あり
特に注意すべき時期 通年
主な感染経路 飛沫感染、接触感染
症状 発熱、耳下腺腫脹、頭痛
突発性発疹
特に注意すべき時期 通年
主な感染経路 既感染成人からの水平感染
症状 発熱(高熱)、(解熱後の)発疹
マイコプラズマ感染症
特に注意すべき時期 通年(3~4年に1回流行)
主な感染経路 飛沫感染
症状 発熱、(長引く)咳など

予防接種はあなたのこどもを深刻な感染症から守ります。ワクチンで予防できる病気は適切に接種して、しっかり予防しましょう。

手洗いうがいは予防の基本

感染症にかからないために、日々の生活の中では、手洗いうがいは予防の基本です。
外から帰ってきたとき、食事の前など、手洗いとうがいを習慣付けることも感染症予防に対してはとても効果的な予防方法なので、こども達だけではなく、家族の方もみんなで習慣づけてください。